2月の仕事

まず、バインダ-を開いて「あった、あった」から始まる私の味噌作りは、
二十歳の頃、国立市にあった有機八百屋さんで習った作り方です。

味噌作りのための数字がいっぱい書いてあるそのレポ-ト用紙は、
もう40年も活用していますので、それこそ茶色く変色もしてお味噌の匂いもしています。

大豆は雑菌がつきやすいので、寒仕込みと決まっていて、
スト-ブもつけないで、手を真っ赤にして1日かけて味噌を仕込みます。
夏を超えて食卓に上るのは、味噌が赤く、塩っ気もまろやかになってからの5年後ぐらいです。
今、月のうさぎで蕗味噌に使っているのは、8年越しの麦みそ。
時間が作りだすおいしさは格別です。

何年たっても、教科書が手放せないのは、農作業も同じようです。
本を見ながら種まき、定植。
隣のおじいちゃんが風除けを立てると、「あっ、私もしなくっちゃ」と、いつも一足遅れです。

きょうはジャガイモの植え付けを、本を片手にがんばりました。
「季節と共に生きる」は、わたしの場合、まだまだ見習い中です。